里山野菜

コバエのような小さい羽の生えた虫が発生してしまいます。どうしたら虫の発生を抑えることができるでしょうか?

土の中の「窒素」の滞りが主な原因だと考えられます。窒素の循環がスムーズになれば虫は発生しにくくなります。 自然界は「流れが悪くなること」を嫌う性質があります。 土の中の「窒素」が流れずに滞ると、主に羽の生えた虫たちがその匂いにつられてやってきてそこに卵を産みます。生まれた幼虫は大食漢で、大好物の窒素源を凄まじい勢いで食べ、またたく間に成虫となってどこかへ飛び立っていくことで、最終的に窒素の滞りが解消されます。微生物の中にも滞った未消化な窒素を好み、代謝・分解することで命をつなぐ種がいますが、羽虫よりもずっと長い時間を要します。羽虫は、効率よく余分な物質を外部に持ち去る能力に長けているのです。自然界からすると彼らは「お掃除役」といったところでしょうか。 雑草も含め、植物がよく育つ土には、豊富な微生物の群衆が住み着いており、彼らが忙しく働きまわることによって物質の流れがスムーズになります。このような状態の土では、「窒素」は絶えず微生物に消費されその場に残らないため、羽虫たちにとっては、エサに乏しくあまり魅力的でない環境となり、姿を消します。 虫たちの働きを気長に見守っていると、いつしか土に窒素が滞りにくい環境になり、気がつくと虫たちの姿は見えなくなります。とはいえ、室内で虫が発生することを不快に感じる方もいらっしゃると思いますので、虫が発生する間は雨の当たらないベランダなどに置き、様子を見守るのも一つの方法です。 コバエの発生の原因については、こちらの記事も参考になさってください。 コバエ発生時、もっとも疑わしい原因とは?