コバエ発生時、もっとも疑わしい原因とは?
腐るものに虫は集まりやすいです。腐りやすいものといえば、生きていないもの。ズバリ「未発芽のタネ」です。 コバエのような小さい羽の生えた虫が発生してしまいます。どうしたら虫の発生を抑えることができるでしょうか?の記事で、「窒素」が流れずに滞ると、主に羽の生えた虫たちが集まってきて外部に持ち去る、というお話をしました。では、窒素が滞ってしまう状態とはどのような状態かというと、早い話が窒素を含んだ「生きていない有機物」が残ってしまった状態です。 アグリウムにおいて、一番起こりやすいのが、新芽野菜を育てようとタネを蒔いて、その中の発芽しなかった種子が取り残され、そこに虫が発生するというケースです。 実際、コバエが発生してしまった水槽から、未発芽のタネを綺麗に取り除いて1〜2週間放置しておくと、コバエがいなくなることが多いです。この時、ハーブなどは植わったままの状態であっても、コバエがいなくなることから、原因はやはり「未発芽のタネ」であると考えられます。 種子の発芽率は種類によっても異なりますが、100%発芽することはありません。 そのため、どうしても未発芽の種子が出てきてしまうものなのですが、その場合は微生物の働きを活性化させるため、「できるだけ酸素を入れる」ように工夫する必要があります。 具体的には以下のような対策が考えられます。 ・ 発芽の兆候が見られたら、ミスト噴射量を控え目にする ・ タネを過度に混み合ってまかない ・ 水槽の通気性をよくする(サブカバーを外しておく) なお、土のコンディションがよくなって土の中の微生物が増えてくると、きのこの仲間が白い菌糸を伸ばして、未発芽のタネをガードし分解していくため、コバエが入り込む隙がなくなる、ということが起こります。 ここまで土がよくなってくれば、水(ミスト)をほとんど与えなくても、土がしっとりと保湿性を保っているので、数日間ミストをしなくても植物がスクスク育つようになります。 これは、最初本当に不思議で驚きの現象だったのですが、実際、土がよくなるとこのような「水をあげなくても育つ」という現象を目の当たりにするようになります。 きのこの菌糸については、こちらの記事も参考になさってください。 白いカビのようなものが発生してしまったのですが…