里山野菜

じゃがいも Potato

主食にも副菜にもなる、万能野菜。 料理に合わせて使う品種を選びます。

じゃがいも

概要

じゃがいもは塊茎を主に食す、ナス科ナス属のいも類。別名、「ジャガイモ」「馬鈴薯」とも呼ばれます。春から初夏にかけて旬を迎えるいも類で、ジャガタラ(現在のインドネシアやジャカルタ)から渡来したことからこの名前がついたとされています。

食感は大きく分けて、ねっとりしていて煮崩れしにくい「粘質系」と、ホクホクして素材の質感が楽しめる「粉質系」の2パターンがあり、料理の用途に応じて使い分けられています。粘質系としては「とうや」、「北海こがね」、「レッドムーン」、「メークイン」などの品種があり、粉質系としては「キタアカリ」、「インカのめざめ」、「十勝こがね」などの品種が有名です。

食薬としては、気を補う作用があり、胃腸の調子を整える効果があります。

じゃがいもの持ち味

  • 素材の食感を楽しむには、蒸かし芋がオススメ。
  • 煮物やポトフに入れれば、おかずが主食代わりにもなる。
  • 赤や紫の色がついたじゃがいもは、サラダの彩りに。

薬膳・中医学

体や臓器のはたらきが低下しているときに、エネルギーを補い代謝機能を高める働きがあります。食薬として補気類に分類されます。(※胃経,大腸経の経絡に強く作用)

補気健脾

気力を補いながら、同時に脾の調子を整える。詳細

禁忌

まだ緑色が残った皮や、芽の部分に、ソラニンやチャコニンという有害物質が含まれるため、これらを除去して調理します。

下処理

  1. 丁寧に水洗いをして土を落とす。
  2. 芽の部分や、緑色の皮は厚めに剥いて除去する。
  3. 変色しやすいので、皮を剥いたら水に浸しておく。(※ちなみに変色の原因は、チロシンというアミノ酸が空気に触れ酸化することによってメラニンが発生するためであり、変色した部分を食しても健康に害はない)

おいしい保存法

凍結しない程度に涼しい冷暗所で保存すると、3〜6ヶ月間と長期間の保存が可能になります。また、発芽しやすい時期には、エチレンガスを発生するりんごなどの果物と一緒に保存することで、発芽を防ぐことができます。

常温保存

新聞紙で包み、冷暗所で保存します。蔵など、涼しくて温湿度変化が少ない環境であれば、3ヶ月から半年くらいの長期保存が可能です。芽が出やすい時期にはりんごと一緒に保存すると、発芽を抑制できます。

冷蔵保存

常温保存と同じく、乾いたじゃがいもを新聞紙にくるんだ後、ポリ袋などに入れて軽く口を閉め、冷気が直接当たらないように野菜室で保存します。冷やし過ぎに注意すれば半年程度の保存も可能です。

冷凍保存

皮をむいて一口サイズに切ったじゃがいもを熱湯で15分程度茹で、潰してマッシュドポテトを作ります。これをラップなどで平たく包み、すばやく冷凍します。尚、解凍する時には前日に冷蔵室に移して自然解凍させます。 ちなみに生のじゃがいものままで冷凍すると、細胞が壊れてしまい、解凍後にべっちゃっとした食感になってしまいます。おいしく食べられなくなってしまうため、注意が必要です。

ドライ保存

皮付きのまま1cm程度の厚さの輪切り、または半月切りにして、1%の塩水で5分茹でて水気をしっかりと拭き取り、重ならないようにざるに並べて干します。上下両面に陽が当たるように3〜4日間干したら完成です。常温で約3週間持ちます。※塩茹ですることが美味しいドライじゃがいもを作るポイント。生のまま干すと、アクが強くて食べられないので注意しましょう。

最終更新日
甘み
うまみ
塩味
辛味
苦味
酸味
香り
2
水分
3
特徴的な食感
2
濃厚なボディ感
2
ポジション
食用部位
塊茎
エネルギー
76kcal/100g
栄養成分
ビタミンB1、ビタミンC、でんぷん、カリウムなど